まりにっき

まりにっき、お引っ越し。

異常事態が通常事態になるという話

新システムについて〜。
内閣府による基本制度案はこんなかんじ。PDFファイルがひらくよん
「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」
お友達が、たぶんこれを読んで、言ってました。
「なんか、いいことやってくれそーな気がした」
私なんかもう疑い深いので素直に受け止められないのかなあと、落ち込みかけたけど、
いちおう疑い深くなる程度には、先例で勉強したりもしているので…。
教育基本法の話を思い出そう〜、介護の世界がいまどうなっているか考えるんだ〜、etc.)


疑い深い私が、やばいと思うことを、2つあげます。
1.保護者(利用者)と施設の、直接契約であること
2.関連する財源が、一括にされること


1について。
現行では、保護者は市町村に子どもの保育を申し込む。
市町村は何とかして認可保育所に入れようとしてくれる(まじ?)。
子どもが多すぎるなど、やむをえない理由(まじ?)があるときには、
無認可の施設などをあっせんしてくれる。
ただし、無認可の施設も満杯なので、保護者は施設をめぐってリストに入れてもらったり、
役所に日参して、「なんとかしてよ」と訴えたりすることになる。
これは、はっきりいって、異常な事態、あってはならない事態なんであって、
認可保育所に子どもを入れることができたら「入れただけマシよね」とか言われるけど、
こっちがふつう。申し訳ない、もったいない気持ちになる必要などさらさらない、はず。
市町村に対して、「異常事態ですよねこれは?」という権利を私たちは持っているし、
入った保育園が、あまりよくない状態だったなら「なんとかしてよね?」ともいえる。はず。
ところが、保護者と施設の直接契約ということになると。
入れなくても、役所に「なんとかしてよ」と言ってもちょっとお門違い風になる。
(いちおう市町村にはあっせんの責任とかはあるけど…逃れやすそうだよね、今以上に)
さらに、保護者の状況や子どもの個性が、育てにくいな、世話しにくいなと思ったら…
保育園があれこれ理由をつけて断ってきても、誰にも文句がいえない。判断は園まかせ。
いざ入った保育園が、やたらオプション費用をつけてくる(新システムでは青天井に可能)とか
ちょっと保護者に負担な要求をしてくるなあとか、
ぎょぎょ、困るなあ…となっても、誰にも文句がいえない。耐えるかやめるか。
(これも現状ちょっとそうなんだけど、これが異常事態だと思うよ…?)
2について。
新しい財源を確保して、拡充してくれると政府は言っているんだけど、
そんなの信用できるはずないでしょう?
だいじょうぶです、消費税を増税しますから、みたいな話になっちゃうけど、
それをアテにしてる財源待ち施策が、ほかにもたくさんある気がしますけど?
わかりやすい目玉施策の子ども手当ひとつとっても、公約を果たせないでいるくせに、
わかりにくいほかの施策に対して、十分な予算が回されるとは到底…そろばん壊れすぎ!
という場合に、財源を一括化=財布をでかくしたら、どうなるか。
よけいに、計算がざっぱになるんだよねん。気が大きくなるんだよねん。
友の会の人たちに説教してもらいたい。費目わけとか予算生活とか学んでほしい。


みたいなことを、もっと丁寧にいろんなひとがいっている。
日本の保育・子育てをよくするためのアピール
とりあえずココでいろいろ勉強させてもらった。
逆に、私とは全然発想が違うと思って、それはそれで「勉強」させてもらったところもある。
(私は頭が悪いのか、よくわからなかった…ほんともー数字きらい)
保育経営ナビ
いろんな立場の人がいるなあと思うんだけどさ…
しみじみ思うのは、問題は一時的なものではない、ということ。
なんか、余裕がないというか、人のこと考えてらんないというか、
そんな雰囲気の、一端かなと思います。
そして、そんな雰囲気の一端は、間違いなく自分も作ってるよな気がするので…。
もっと、自分の身の回りのことだけじゃなく、人のことも熱心に考えよう、と思った。
内閣府に「新しい公共」とか言われる前にさっ…。
(今回の資料URLをコピペするに際して、内閣府HPを見て、初めて知った〜)