まりにっき

まりにっき、お引っ越し。

「絶対に」という問い

「絶対に安全と言いきれますか」って、実効性としてはかなり意味のうすい問いかけなのは確かで、誠実に答えようとすると、YESが絶対にない(と言いきれてしまう)という、なんにしても相手に不誠実のラベリングをする問いかけです。
そんなアホな問いをするな、関わるなって話なんですけど、でも問いかけたくなるのが人情でもあり、…
付き合ってる彼氏に「ねー、私のこと好き?一生好き?絶対に別れない?」とか言いたくなるではないですか。言ってみたりするではないですか。
そこで「や、絶対にとは言いきれないけど」とか返されたら、ガックリです。嘘でもそこはYESと言っていただきたいものです。
しかしまあ…実際には別れたりもします。一生というには早々すぎるスパンで飽きたりもする。だから軽々しくYESを言うのもためらわれますー。信じてたのに!バカバカ!みたいな。
甘い言葉の裏であざといようだけど、絶対ってのがないことは分かっていて、求めているのは、現在の安心と、将来まで誠実な態度で接してほしいということなんではなかろうか。
難しいというか罠みたいな問いかけですけど、問われた側は、誠実さの意味を取り違えてはいけない。「絶対になんか、いえねーよ」っていう、わかりきった事実を言うのが誠実なのではないんです。
「絶対に」がない世界で、現在どれだけ「絶対に」に近いかということと、崩れたときにどこまで傷つく側を配慮するかっていう覚悟、そういうのが問われているわけです。
とくに、原発とか大工場とかだと、口先でYESて言うとヤバすぎだけど(以前の安全神話は、意外とシンプルに、彼氏の気持ちだったんじゃないかと思っている…)、「絶対にとは言いきれません」ではやっぱり、絶対に再稼働をみとめる気持ちにはなれないので、そこはもっと、答えの言葉を重ねていただきたいと思います。
あと、問いかける側も、この問い自体の意味はうすいんだから、そして相手方にはいまいち問いの真意がわかってないんだから、やっぱり言葉を重ねていくべきなんだろうなあと思います。
もちろん、重なるべき言葉は、すでに多くのひとから発せられている。だからもう、この問いにとどまり続けるのはやめよう。関わりは次のステップへ。