まりにっき

まりにっき、お引っ越し。

朝食問題と哲学の復活

保育園にお世話になっていると、
子育てについて、ときどきご指導いただくことがあります。
基本的な生活習慣についてなど。
しばらく前から、たびたび懇談会や園だよりでご指導いただくのは、
「朝ごはんをしっかり食べさせましょう」ということです。
しかも「パンと牛乳ではなく、ごはんと具だくさん味噌汁を!」と。
そして、朝に何を食べたかを、連絡帳に毎朝書くように指示されました。
しかし、うちの子は朝にコメを食べるのがイヤだと思っている。
パンならしっかり食べられる。
(本当はフルーツのみが好き…大西巨人さんの朝食が理想らしい)
コメがきらいなわけではなく、朝には食べる気がしないという。
お茶碗にむなしく残されるご飯…(ふりかけも無力なり)


こういう場合、適当に流しておけばいいじゃんというのが本音ですが、
(ここは行間…もともと自己解釈に寛容でない園なんだとご理解ください)
連絡帳に質問を書く。しょうもない質問です。
「うちの子は朝、ご飯を食べたくないといい、パンならしっかり食べるんですが、
ならば毎朝、パンをしっかり食べさせた方がいいんでしょうか」
返答がない。「みました」のハンコが、ぺんっと押してあるのみ。


しかし、そもそもなぜ、「朝ごはんを食べさせろ」と何度も言われ、
「朝にはコメを食べろ」と食材指定までされなくちゃいかんのか。
きっと「早ね早おき朝ごはん」キャンペーンのせいだと思う…。
保育園ユーザーの多く(当社調べ、約10人のママ友さんたち)にとって、
このキャンペーンが全体的にもたらすプレッシャーは計り知れず、
(6歳にもなって昼寝してきたら、夜10時には寝ないだろうがっ、とか)
さらに農林水産省「めざましごはん」キャンペーンで、
朝はコメを食べなさいって。
なんというか、その、科学的な情報を付け加えているけれども、
政治的な意図だってみえみえかくれ、するではないですか。
いいんですよ、私、コメ好きだし、日本の農家の方たちを尊敬しているし。
でもね。だからってね。ウチの子の朝食くらい、どうだっていいでしょう?


だいたい「朝食を毎日食べる児童生徒の方が、学力が高い」という話は、
付随するいろんな要素をぶちきった、ちゃんちゃら情報操作だろうがよ、と思っており、
それが、先日読んだ『もうダマされないための「科学」講義』の
第1章にも書かれていて、
そーだよそーだよと完全同意したわけなんです。
でも「付随するいろんな要素」をときほぐすための手立ての1つとして、
「朝の食事も大切にしようね」っていうやり方はアリかなと思うので、
全否定をするつもりもなかったのですが…。
でもね。だからってね。ウチの子の朝食、何を食べるかくらい、
どうだっていいでしょうが??


私が、保育園ママ生活で得た格言の1つが、
「哲学が消えて、ルールが残る」というものですが、
ここにもまた、その格言の事例をみるわけです。
ママ友さんのひとりが、しばらく苦心しておにぎりを食べさせていたけど、
どーっしても子どもが折れないので、
もう開き直って毎朝「パン」と連絡帳にも書くことにしたそうです。
私も、じぶんの哲学を復活させようと思いました。
主食の自由、これを侵すことはできないはずなりー。
適当にパンやご飯をとりまぜていくわよ。
…「哲学」にしては当たり前すぎる結論でした。