古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』の読後感
古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』今さらですが図書館にあったので、読みました。
徹頭徹尾、人を小バカにしやがって感満載の言葉づかい…きらいじゃないです。
「そっかー、こんな国でも、若者は意外と幸福なんだね」という本、だけど、ではない。
感想は、大きく3つ。
1.確かに、個人が幸せに生きていけるならば、そこが日本だろうが、「かつて日本だった場所」だろうが、どうでもいい。
ただし、いつの間にか公用語が英語、みたいなのはたいへん困る。そういう意味じゃないんだ。植民地化されてもいいとか、そういうことではなくて。
その時、私はなんとかして「失われゆく言語の保存運動」に情熱を注いで生き延びたいと思う。
2.脱原発デモへの反応で、精神年齢が測れるかも!
9.11後のデモいっぱいやってた時(あれはそういえば、デモではなくパレードだった)と、脱原発デモ、分析しようと思う人たちの、受けとめ方がちょくちょくと違っているなあと思っていて、古市さんの本にも脱原発デモへのことが書かれていたので、仮説を立ててみたのですが。
・「お祭りのようなデモなんて、けしからん!」と言うのは、じいさんばあさん
・「お祭りでいいんだよ!新しい時代のデモだよ!」と言うのは、おっさんおばさん
・「お祭りみたいなデモで、本当に社会は変わるのだろうか」と言っちゃうのは、にいちゃんねえちゃん
みたいな…。
で、古市さんは、にいちゃんなんだね。
私はおばさんです。ちょっと屈折(若作り)してるから、デモそのもので社会が変わるとか思ってないけど、デモはお祭りでいいじゃんと思っている。お祭りを契機に、わいわいと声をあげればよいのではないか。沈黙しているよりはいいし、沈黙のふりをしてぼそぼそと陰口を叩いているよりはいいのであって。
って思うあたりがまさに、おばさんの感性だと自分で思う。必ずしも悪い意味ではない。おばさんになって、よかった。
ちなみに、ばあさんになることも、必ずしも悪い意味ではない。こうあるべきという信念も、大事だよ。というときも、ある…。
3.TRFをバカにすんなー。そんなさらりと、バカにすんなー。
- 作者: 古市憲寿
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/06
- メディア: 単行本
- 購入: 22人 クリック: 642回
- この商品を含むブログ (108件) を見る
≪補足≫
雑だったので、タイトルその他、ちょっとだけ手直ししました、20130119。