まりにっき

まりにっき、お引っ越し。

55年体制の時は楽だったなあ、という話

7月21日(日)、参議院選挙がありました。(←にっき風に)
自民党がいっぱい勝ちました。
でも実は、得票数は野党全部足した方が多いんだってー
与党は、数のうえでは過半数ではない
えーと、とりあえず、それだけ。
選挙制度の問題もあるし、野党はぜんぜん一緒じゃないから。


ところで、
私はたぶん、政治的主張としては革新左翼なんだと思う。
自覚もあるし、ボートマッチでもそう言われたので、きっとそうなんだろう。
まだ大学生だったときに、先輩が
「知識人は、誠実であろうとすれば、革新左翼にならざるをえない」
的なことを言っていて、ふーんそんなもんかと思っていたけど、
結論ありきになっちゃうと問題だけど、まあ試行錯誤のすえ結論はそうかな、と思う。
じぶんの知識をもって思考すれば、批判精神を磨くことになる、ってことだよね。
権力に対して盲目的に従順であるのではなくて、ってこと。


大事なのは、ここでいう「革新左翼」というのが、
いわゆる「なんでも反対」ではなくて、「批判精神をもつ」ってことだ、
ということなんだけど、
確かにそこを、多くの知識人はさぼってきたかな、と思うことがある。
あるいは、多くの、知識を少しでも持っている人たちは、さぼってきたかな、と。


選挙の時、投票先に真剣に悩むようになったのはいつごろですか?
55年体制の時は楽だった。
新左翼は、Jさんには入れない。あんちJさんがアイデンティティだ。
かといって、Kさんにも入れたくない。教条的なところがちょっとマッチョでいやん。
そこには、安定のSさんがいたからだ。
そんなわけで、知識人はSさん(またはKさん)に投票すれば、よかった。


もう55年体制じゃない。
なのに、ちょっと少なくない人が、55年体制的な選び方をしているような気がする。
Sさんはプチ改名して、小さくなってしまった。
MさんがあんちJさんのアイデンティティを支えてくれると思った。そしたら裏切られた。
Iさん?論外よ!じゃ、みんなさん?みどりさん?
新左翼を維持するために、Sさんにかわる人を探してるだけのようにみえる。
でも、代わりがいない。
Jさん(とKoさんのタッグ)が圧勝しそうって言ってる…あほらし。


この思考パターンから抜け出さなくてはいけない。
でも、相変わらずわたしたちって、この思考パターンを煽られているなあと思う。
新聞の、選挙予測というのが、それを物語る。
若者が投票に行かないっていう。理由は知らない。
私の周りの「若者」で選挙行かないとは聞いたことがないから(行くとも聞いたことがないが)。
無関心なんだろうか。
だとしたら、その無関心のなんぼかは、選挙予測と出口調査のせいだ。
始まる前から結果のわかっているものに、追随するのもアホだし、抵抗は無力っぽい。
その、選挙予測。それこそが、55年体制のまんまのアタマで書かれている。
読み手も、55年体制のまんまのアタマで読んでいる。こりゃあかん。


今回の選挙、べつにウオッチャーじゃないので、必要な範囲でのみ情報収集をしていたけど、
隣の東京、すずかんさんを、ちょっと注目してみていた。
有能な政治家さんは、党派というもののチカラとか、
その中で個人の政策論を実現させていくこととか、
ものすごい葛藤しながら日々やってんだなということがわかった。
優秀な頭脳が、フル回転したり、数になったり、つぶされたり、する。


いや、まさにこういう、数の論理と個人の意思との間でバランスをとっていく政治家は、
55年体制的なのかもしれないんだけど。。。
だとすれば私たちは、「超55年体制的な向き合い方」をしないといけないんだな。


駒崎弘樹さんが、各党にまたがって、政治家の「推奨銘柄」を記事にしていて、
おもしろかった。ご自分の印象。好み。
これ見てはじめて、ネット選挙っておもしろいねって思った。


・この期に及んでM党に入れるなんて、私のアイデンティティが崩れるぅ!とか、
・投票した人が当選すれば、党をかえてくれるかもしれない、とか
・M党とか、その候補者に対して、意見をちゃんと言えばいいじゃん、とか、
(いや、別にM党にかぎりません、念のため)
いちいち葛藤を抱えたりして、悩み苦しみながら投票するのが、
55年体制的な、私たちの、つとめかなって思う。




付記:
流れから「M党」にしたけど、もちろん「J党」であってもいいわけで、
むしろそっちのが大事。あんちJ党という考え方から自由になるべき。
今回の選挙に関して、いろんな意見もあるけど、
私の感想は、古市憲寿さんのツイートに完全同意。


うーん、リンク?埋め込み?これでいいのか?
あーん、おばちゃん、ネットについてかれへん。